新刊・栗本慎一郎の描く「本当の世界史」、4月に刊行!
おはようございます。この一年ほどかけて企画編集を手掛けてきた経済人類学者・栗本慎一郎先生の新刊が、技術評論社より4月13日頃に刊行の運びとなりました。
現在、原稿は最終段階に入っており、昨日は編集長のNさんとともに栗本先生が学長をされている有明教育芸術短期大学にお邪魔し、タイトル会議をしてきました。
タイトルは出版社の了承を得て、週明け以降、早めに発表しますが、かなり読み応えのある本です。
これまで学校で日本史、世界史を習い、司馬遼太郎や井沢元彦などの本を読んだり、古代史関連の本を読み漁ったり、大河ドラマを見たり。。。こうした歴史好きな人が読むと、これまで身につけてきたバックボーンとは「まったく異なる」世界が目の前に広がっているのに、きっと驚かされます。
栗本先生が読者に本当に感じてほしいのは、日本史、世界史という枠にとらわれない、ありのままの「世界」です。
そこにあるのは、ヨーロッパ人(ゲルマン民族)や中国人(漢民族)が作り上げてきた、かなり自己都合に偏った狭い枠組みを飛び越えた「混沌」と、ある種の「生命の躍動」があります。
そして、文明という「病」に侵された人類の悲しい性も……。
たとえば、同書の中で栗本先生はこんなことを語っておられます。
●世界四大文明などはない。あるのは、メソポタミア=シュメール人が作った「拡大発展病」のみである。
●アレクサンドロスが本当にたどり着きたかった世界は? ……文明の本当の源流は南シベリアにある。
●シルクロードなどはなかった。本当の「草原の道」がユーラシアをつないでいた。
●世界宗教の源流は、キリスト教ではなく、ミトラ教、ゾロアスター教である。
●匈奴、突厥、パルティア、キメク汗国、カザール……歴史の中に埋もれらせられてきた大国が、本当の歴史を動かしてきた……。
●共同体の内部に光と闇を抱え込むことで発展したのは、西ヨーロッパと日本のみである。
もちろん、こうした歴史観の根底にあるのは、「発展」や「成長」を善としてきた従来の世界観、歴史観に対する強烈なアンチテーゼ、「もっとヒトの本質を直視せよ!」「安易な希望を持つな、語るな」という栗本経済人類学が一貫して説いてきた厳しくも優しいメッセージにあります。
かなり読み応えのある一冊になりますが、箱庭的な世界に生きる私たち日本人が、一般に言われているグローバルスタンダードとは全く異なる視点から「世界」を肌で感じ取れる貴重な一冊になると思います。
詳細は追ってお伝えしますので、ぜひお楽しみに。今日もゲラのチェックを楽しみたいと思います。笑
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