今日のひとこと〜アルケミスト(錬金術師)になるために

昔読んだパウロ・コエーリョの「アルケミスト」という小説に、主人公の少年が砂嵐を呼ぶ力を手に入れるというくだりがあるんですが、僕は自然とつながることで「風がやってくる」ことってあるんではないかと思っています。

といっても、ここでいう風というのは物理的な風ではなく、「何かを運んでくるもの」という意味。生きている限り、わたしたちは大気の中に存在していて、じつはつねに何らかの「風」を浴びています。その風を受け止める力、それが直観力と呼ばれるものなんでしょう。

アルケミスト」(錬金術師という意味ですが)では、それを「前兆」と呼んでいました。前兆を感じる力は、動物だけに宿っているものではありません。というより、人間も動物の仲間ですから、機能自体は受け継がれているはずなんです。

この風を感じる力が身について来たら、あとは「待っているだけでいい」。すべてはやってくるのだから、必死に何かをつかもうとしたり、失ってはいけないと握りしめたり、そんなふうに力んで生きていく必要はない。

つまり、感じる力が衰えた時、ヒトは不安になって、自らの空虚さを穴埋めしようとして必死になってあがき始める。余計なものが欲しくなる。栗本慎一郎先生は、これを拡大発展病と呼んでいますが、まあ、それは病ですよ。で、クスリでは治りません。笑

いままでの知識の身につけ方、学習の仕方とはちょっと違ったプロセスで、自らを養う。風を感じられる自分になる。それこそが錬金術っていうわけです。いわゆるゴールド(金)よりも価値があるゴールドは、自分のカラダの中心に眠っていると、僕は思っています。



アルケミスト―夢を旅した少年

アルケミスト―夢を旅した少年



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