今日のひとこと〜腸内細菌学の権威・光岡知足先生にインタビュー

今日は、以前もこのサイトでインタビュー記事を掲載した腸内細菌学の権威、光岡知足先生にお話を伺ってきました。

光岡先生、すでに役職を離れ静かに過ごされていますが、80歳を過ぎた現在も頭脳明晰で、記憶力抜群。なによりも自分の研究分野に頭脳が凝り固まっていなくて、異なる意見にもごく普通に、素直に耳を傾けられます。

こういう姿勢って大事だと思うんですが、多くの人を取材してきた経験から言っても、なかなかこれは難しいこと。「自分の意見」を持っていると、他人の意見には不寛容になりやすいですからね。だから僕は、自分の意見を手放す練習をつねにしています。「考え」なんてないほうがいいとすら思っています。

いろいろなものを集めたり、ブロックのように積み重ねることは案外簡単ですが、それをリセットしたり、ゼロから見直したりすることは、急にはできません。だから、いつも手放して、精神的な無一文になる練習をする。練習というより、自動的にゼロになれる身体反応を身につける。じつはこれ、デトックスの極意です。

デトックスで一番難しいのは、「自分自身」を捨てる、クリーニングするということ。一般に思われているような自分なんて存在しないんですから、それは脳が生み出した幻想なのだと気づく。そうすると、お通じと同じでスーッとラクになれる。

この「自分自身」も生きていく中で自然とたまっていきますから、できれば一回だけでもいい、きれいになったゼロの状態を知っておく。そういう体験をしておく。これって、一応はノウハウもあるし、ヒトの体の構造に照らし合わせて理解することも可能。

僕はそれをわかりやすく伝えることが、いま、一番大事な「すること」なのかなって感じます。健康の話、食事の話も、結局はそこにつながってくる。すべてのつながりの起点を知ることが、デトックスしても残る「自分」と出会う一番の契機になるはずです。



人の健康は腸内細菌で決まる ?善玉菌と悪玉菌を科学する― (知りたい!サイエンス)

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