[詩]僕の宇宙


わるいわるいと思ってきたことがちっともわるくはなく

ぼくには何の問題もない

ぼくは耳を疑いました

嘘みたいだけれどたぶんほんとうなんだろうね



ぼくは階段を登っていかなくてもいいんだ

それから家を建てなくても、

宝物をさがさなくても

絵を描かなくてもいいんだ



ずっとこのままで、ずっとここにいたままで

高いところへ飛んでいくみたいだよ



ぼくは歌をうたわない

ぼくは詩を書かない

人を助けたり、愛したり、遠くに行って大きな声で叫んだり

そんなことをしなくてもしあわせだ



ぼくのいのちは宇宙の大きさにひろがり

それはたしかな形をしていて

知恵をつけ、発見し、創造をつづけている



なんとそんな偉大なはたらきがぼくの宇宙だ

無限大にひろがる星々のようにきみの宇宙もあるというのに

なんとぼくの宇宙のすばらしいことか



ぼくはぼくがもっとも望んでいる宇宙を知っている

それがこの目と耳と口から展開されるぼくの宇宙だ



宇宙はたくさんある

宇宙は無限に重なり合う

そんななかでぼくという宇宙を創造しているその奇跡に

ぼくはただただおどろくばかりだ



★サーベルタイガー http://thunder-r.air-nifty.com/tigar/2005/06/post_a17f.html