2011年9月21日のポエム

空想




それがほんとうならかならずや実現するだろう

いやでもやってくるのだからぼくの出番なんてありやしない

それがほんとうならなにもしないでもぼくはそこへ行き着くだろう



空気のなかに蔓延しているそのなにか

ぼくのいのちをたもちみなのこころをまじらわせる

ぼくなんかただ空想しているだけだ

ひじょうに現実的な空想をね


ほら泉のように虫のようにぼくの気持ちは湧いてくる

朝方の霧のようにもやもやとしたその蒸気は

ぜんぜんぼくの管轄外のものなんだぜ


文句をいったってしかたがないからな

ぼくはただそれをぼおっと見ていると

それはぼくの意思とはかかわりなく ある何かに変わっていく


空想とははじめに結論のない、創造的な、あまりに創造的なお仕事

空想がぼくをこしらえている

ぼくの手足の出る幕なんてぜんぜんないぞ

ぐうたらないきもののように白線にそって動いている

ぼくはただ生きて そして空想しているだけのまっとうな人間さま


ああそれがほんとうなら

ぼくは必ずやまっとうされることだろう



★サーベルタイガー http://thunder-r.air-nifty.com/tigar/2005/06/post_1d2e.html