読者の皆さん、さようなら。〜書籍「栗本慎一郎の全世界史」(技術評論社)が校了。一足先に表紙を初公開。。。!

こんにちは。栗本慎一郎先生の「最後の1冊」、栗本慎一郎の全世界史〜経済人類学が導いた生命論としての世界史』技術評論社)が先ほど校了しました。


担当編集者としていたらぬところも感じていますが、。。。ともあれ、無事に世に送り出すことができそうです。
発売日は4月13日。定価は1659円。Amazonではもう予約を受け付けています。

まずは、「あとがき」にある栗本先生の読者の皆さんへのメッセージをお届けしましょう。


そういうわけで皆さん、現時点での私の歴史についての遺書をお届けしておく。


遺書というのはオーバーで、残し書きという程度であるべきかもしれないが、いずれにしても本という形ではもう終わりだ。


研究と思索は続けるが、多分、このあとはもう猫について以外は本にはしないだろう。


私ももう71歳である。研究とインテンシブな思索をさらに10年続けられるとは思いにくい。


だから、歴史の総体についてはこれが最終作である。その意味で読者の皆さんさようなら。


キメクについても聖方位についても、出来れば後進が具体的研究を深めてくれることをちらりとは夢見ているが、


これまでもいくつかの夢が夢に終わったことを思えば、ただの夢に終わることを受け入れるのにもやぶさかではない。 


夢の先は墓場で見続けることにしよう。本書について語りたくば、半村良さんやフランシーヌさん、そして坂口安吾さんと語ろう。


歴史は先人の生命と夢の痕跡をたどることでもある。それを理解すればいつでもどこでも歴史の謎を解くことが非常にたやすくなる。



本書では何も書かなかったが、たとえアトランティスについてでも同じなのである。


(「あとがき」より)

そして、こちらが書籍の表紙になります。





。。。今回の書籍にまつわる「どこまで書いていいのかな?」という四方山話はたくさんありますが、そのへんは様子を見ながら、発売前にオープンさせる書籍専用サイトのなかに盛り込んでいきたいと思っています。


本書でもうたっているように、栗本先生の(フル稼働するという意味での)著作活動はこれで「終わり」になりますが、先生の語る「生命論としての歴史」を世の中に広めていくことは、まだまだこれからの仕事でしょう。


生命論としての歴史は、いわゆるイデオロギーではありません。


それは体感(快感)を伴ったヒトの存在のありようそのものであり、先生が言うところの「層の理論」をふまえるならば、旧来の歴史という分野にとどまらない様々なアプローチが可能だと思っています。


栗本先生がどのように関わってくるかはわかりませんが。。。本作りに携わる一人として、この「つづき」も紡いでいきたいと考えています。




栗本慎一郎の全世界史 ~経済人類学が導いた生命論としての歴史~

栗本慎一郎の全世界史 ~経済人類学が導いた生命論としての歴史~